みんなでつくろうガンガンプロジェクトPart2

「あれっ、壁が崩れかかっている?!

 2015年10月のある日、クリエの外壁を何気なく見ていた時です。2階との境に貼られた装飾タイルの軒が下がり、隙間ができているではないですか。詳細に点検すると、継ぎ目部分に雨水が入り込み下地の合板がボロボロ。いつ軒が崩れ落ちてもおかしくない状態で、下を歩く人に崩れたタイルが当たってしまったら一大事です。
  クリエが入っているビルは築40年(いやそれ以上かも?)の年月がたっています。1階部分の軒を持つ全ての外壁(角地のため壁は3面、長さ8m、高さ2.5m)が同じ状態と思われたため、大がかりな緊急工事を行うことになりました。クリエは点検から3週間後には3日間の貸し出しが予定されており、それに間に合わせなくてはなりません。
  ハウスメンテマスターの有志が招集され、モルタル壁の解体の始まりです。

どうする?

予想通りほとんどの下地合板の痛みが激しいため、玄関部分を除く壁を解体した結果、軽量鉄骨むき出しの状態になりました。
  この先どのような手段で壁を作ろうか?木材?いや、この地区は準防火地域のため無理。サイディング?いや、工房らしくない。費用等を考えた結果、モルタルの塗り壁にすることになりました。
  まず耐水合板20枚を全面に張り、その上に防水シート、ラス網(モルタルを安定させる金網)を張りつけます。これで大分壁らしくなりました。

新たな窓

それだけではありません。今までは採光窓が少ないため室内が暗く開放感が感じられませんでした。この際これを克服しようと、北側の大壁に窓を取り付けることになりました。鉄骨が入っている部分を避けるため、ホームセンターで小ぶりのサッシ窓を調達し取付け、また内部は可能な限り開口部を大きくすることにより、窓のサイズ以上の採光を得ることができました。試行錯誤を重ねて頂いたハウスメンマスターに感謝です。 

プロと素人の差は歴然

  そしていよいよモルタル塗りの工程に入ります。でもハウスメンテマスターと言えども、大壁をモルタルで塗った経験はありません。素人作業、高所、25ミリの厚塗り、しかも大壁、初冬の寒さ、日の短さ…難関が立ちはだかります。平らに塗ろうと思っていてもそう簡単にはできません。時間ばかりが過ぎていきます。凸凹ですが、何とか3人のハウスメンテマスターにより3日かかって2面が完成し、最後の1面に取り掛かかろうとした時、強力な助っ人が現れました。
  日が暮れかかった頃、たまたま車で通りかかったプロの職人さんが私たちのあまりの手際の悪さを見かねたのか、「手伝うよ~!」との嬉しいお言葉。「渡りに船」とはこのことですが、限られた予算の中では報酬を差し上げることはできません。正直にお伝えしたところ「いいよ、そんなことは。」と職人さん。思わず「ありがとうございます!お願いします。」と叫んでしまいました。
  職人さんが壁に取り掛かります。早い!動きに無駄が無い!キレイ!ハウスメンテマスターから感嘆の声が上がります。暗い照明の中で何と2時間で4m×2.5mの壁を塗り終えてくれました。感謝、感謝、感謝です。

 翌日明るいところで見た壁は、私たちが塗った部分との差は歴然でした。

ここで一段落、まだモルタルがむき出しの壁ですが、取りあえず貸し出しには間に合わせることができました。

プロの方の作業風景は、みんな見とれていて誰も写真を撮っていませんでした。残念。

年内ここまで

  3日間の貸し出し後は、外壁塗装が待っています。下地処理をした後、耐候性があり艶消しの濃茶の塗料をローラーで塗っていきます。2回塗り重ね年内の作業は終了しました。

 あとは2階との境に化粧板(見切り)の取付けと掲示板の製作・取付けを残すところとなりました。他の依頼作業を優先しながらですが、1月末の完成を目途に頑張ります。